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テオドラ

テオドラ

テオドラはシヴィライゼーションIII及びVに登場するビザンチンの指導者。夫はユスティニアヌス1世で、シヴィライゼーションIVに登場している。

普通はビザンチン帝国の皇帝であるユスティニアヌス1世が指導者になるところだが、妻のテオドラの方が登場機会が多い。貧しい踊り子から皇后に上り詰めた珍しい人。

登場作品

  • シヴィライゼーションIII
  • シヴィライゼーションV

性格

  • 科学志向、海洋志向

軍事主義でも平和主義でも宗教偏重でもない中途半端な性格。海が好きなところは一貫していて、大した特性を持っていないため弱い。美人という見た目もあって、守ってあげたい文明である。

テオドラ

テオドラは波瀾万丈の人生を歩んでいる。

父親は熊の調教師で、母親は名もない踊り子だったとされる。踊り子というと優雅な響きがあるが、要するに売春婦である。父親は幼い頃に死んでしまった。

そんな貧しい家に生まれたテオドラは、ビザンチン帝国の首都コンスタンティノープルの売春宿で働き始めた。やがて夫を得て北アフリカに渡ったが捨てられ、アレクサンドリアなどを経てコンスタンティノープルに戻った。

まさに底辺の人生を歩んでいたテオドラに、奇跡が起きた。

なんと、ビザンチン帝国の皇族ユスティニアヌスに一目惚れされたのである。ユスティニアヌスは法学、神学、歴史学に精通したエリート中のエリートである。ユスティニアヌスは背は低かったものの、色白の美男子だったという。まさに白馬の王子様である。ただし二十歳年上だった。

身分の違いすぎる二人の結婚は、とても許されるものではなかった。皇族の結婚相手は貴族に決まっていた。それなのに、どこの馬の骨ともわからぬ売春婦と結婚するなど、大スキャンダルである。

しかし白馬の王子様は諦めなかった。愛するテオドラと結婚するため、階級の異なる者同士で結婚できる法律を定めた。こうしてテオドラは卑しい売春婦からお姫様に変身したのである。

テオドラは物語の主人公にふさわしく、非常に聡明だった。常に夫の相談相手になり、政治にも大きな影響を与えた。しかも、肝が据わっていた。コンスタンティノープルでニカの乱が起きて危険が迫ったとき、ユスティニアヌスは逃げだそうとした。

テオドラは言った。助かりたければ逃げることはできる。お金もある。目の前には海があり、私たちには船がある。しかし、そこまでして生き延びることが正解だろうか、と。

ユスティニアヌスは逃げることをやめ、反乱を鎮圧することにした。こうして皇帝の権威は確立されたのだった。テオドラは水道橋や教会を建設してコンスタンティノープルを繁栄させ、女性の権利を拡大させ、売春婦を救った。

ユスティニアヌスは「眠らぬ皇帝」と言われるほど働き、遠征を行ってかつての強大なローマ帝国の再建に尽力した。もちろん、その活躍を支えたのはテオドラだった。

テオドラが亡くなるとユスティニアヌスは嘆き悲しみ、遺体は聖使徒教会に手厚く葬られたという。