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ユスティニアヌス

ユスティニアヌス

ユスティニアヌスはシヴィライゼーションIVに登場する、ビザンチンの指導者。宗教好きの帝国主義者というビザンチンの指導者らしい皇帝。

登場作品

  • シヴィライゼーションIV

性格

  • 宗教志向、帝国主義志向

ユスティニアヌス

ユスティニアヌスはビザンチン帝国最盛期の皇帝で、テオドラの夫。

「眠らぬ皇帝」と言われるほどの働き者で、法律、神学、歴史に詳しく、人の意見をよく聞き入れる人だった。身分の違うテオドラを妻にしたり、有能な部下が何人もいたあたり、人を見抜く力もあったのだろう。もっとも、テオドラとの結婚は大スキャンダルになった。

ユスティニアヌス最大の功績は、なんといっても「帝国の再建」である。

当時のビザンチン帝国の領土は現在のトルコ、ギリシャ、シリア、エジプトのあたりで、かつてローマ帝国が栄えたイタリア半島や、エジプト以西の土地は失っていた。

まずユスティニアヌスは東方の大国サーサーン朝ペルシアと永久平和条約を結んだ。そして将軍ベリサリウスを北アフリカに送り、ヴァンダル王国を征服した。ヴァンダル王国は、かつてカルタゴがあった土地である。

次にベリサリウスをイタリアへ送り、一時的にローマの奪還に成功した。さらに東ゴート王国の首都ラヴェンナを陥落させた。その後、長期の戦争の末にビザンチン帝国軍は東ゴート王国を滅ぼし、イベリア半島(スペイン)の一部まで領土を広げた。

こうしてかつてのローマ帝国を再建するかのごとく領土を拡大したが、それは一時的なことだった。サーサーン朝ペルシアとの永久平和条約は破棄され、異民族の侵入も増えていった。帝国の財政は逼迫し、ユスティニアヌスの死後まもなく領土は縮小していくことになる。

他にユスティニアヌスの功績としてローマ法大全を完成させたこと、ハギア・ソフィア大聖堂の建設、荒廃した都市の再建などがある。

なお、帝国を再建したことで知られるユスティニアヌスだが、彼自身はほとんど遠征に出ることはなく、ほとんどが名将ベリサリウスの功績である。ベリサリウスは敵よりも少ない兵力で数々の勝利を挙げてきた功労者だが、皇帝からは冷遇され、公私ともに不遇な人生に終わった。