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シヴィライゼーションVのBGM クラシックから民族音楽まで

シヴィライゼーションVのBGM

シヴィライゼーションVではクラシックや各国の民族音楽が多用されている。

ヨーロッパ文明の音楽

ヨーロッパといえばクラシックの本場で、有名な作曲家を多数輩出している。諸都市にはオーケストラもあることが多い。そこで、やはりヨーロッパの文明はクラシックをテーマにしたものが多くなっている。

イギリス 「I vow to thee, my country」 ホルスト
荘厳で雄大な旋律の曲「I vow to thee, my country(我は汝に誓う、我が祖国よ)」はイギリスの愛国歌であり、英国国教会の聖歌でもある。イギリスの作曲家ホルストの代表曲「木星」の旋律が使われているので、聴いたことがある人も多いのではないだろうか。この曲は第一次世界大戦終結後に作詞・作曲された。ダイアナ妃が好んだ曲としても知られ、サッチャー首相の葬儀でも演奏されている。
オーストリア 「レクイエム 涙の日」 モーツァルト
ゲームでは原曲よりも軽やかに演奏されているが、オーストリアの曲はモーツァルトのレクイエムが採用されている。レクイエムとは死者を弔うための音楽で、重々しく神秘的な曲になっている。有名なので知っている人は多いだろう。オーストリアの首都ウィーンは音楽の都と呼ばれ、モーツァルトが活動した街だった。ショパンやケネディ大統領の葬儀で演奏されている。
オランダ 「オレンジの名で」 スクールマン
オランダの国の色はオレンジである。英雄オラニエ(オレンジ)公ウィレムにちなむ。
ギリシア 「セイキロスの墓碑銘」
セイキロスの墓碑銘とは、ギリシアの古代都市エフェソス近郊で発見された墓石に刻まれていた楽曲。完全な形で残っているものとしては、最古のものとされる。セイキロスが妻のために建てた墓碑に、短い楽曲が記されている。
ケルト 「オーグリムの乙女」
オーグリムの乙女はアイルランドの伝統音楽。
スウェーデン 「古き自由な北の国」
スウェーデンの国歌。国歌をそのまま採用するのはどうなのだろうか、とも思うが、この曲は国歌に採用される前からスウェーデンで歌われてきた曲であり、北欧の自然やかつての覇権をたたえる内容になっている。
ドイツ 「第九交響曲 歓喜の歌」 ベートーヴェン
日本では年末に盛んに演奏される、ベートーヴェンの交響曲第九番第四楽章「歓喜の歌」。ドイツの作曲家ベートーヴェン最後の交響曲で、最高傑作として名高い。
ビザンチン 「フォス・ヒラロン」
キリスト教の賛美歌。
フランス 「カンカン」
フレンチカンカンはフランスの踊りで、スカートをはいた女性ダンサーが足を高く振り上げる挑発的なダンス。オッフェンバックの曲「天国と地獄」に合わせて踊る姿が有名で、パリのムーラン・ルージュ劇場などで披露された。
ロシア 「モンタギュー家とキャピュレット家」 プロコフィエフ
ロシアの作曲家プロコフィエフによるバレエ曲「ロミオとジュリエット」。ロミオとジュリエットはイギリスの劇作家シェイクスピアの作品で、モンタギュー家の青年ロミオと、キャピュレット家の娘ジュリエットが恋に落ち、両家の対立のために悲劇を迎えるというもの。

アジア文明の音楽

中国 「高山流水」
中国に古くから伝わる曲。箏(こと)で演奏される。
朝鮮 「アリラン」
朝鮮の民謡。1926年の映画「アリラン」で全国に広まったとされる。韓国でも北朝鮮でもよく歌われている。
日本 「六段の調」 八橋検校
江戸時代の音楽家、八橋検校(やつはしけんぎょう)が作曲したとされる曲。箏で演奏する。検校(けんぎょう)は役職の名前で、盲人の官位で最高位だった。京都の銘菓「八ツ橋」は八橋検校の業績をたたえて箏の形をしているという説がある。
ペルシア 「モルク・ハサール」
イランの音楽。

アメリカ大陸の音楽

アメリカ 「アメリカ・ザ・ビューティフル」 ワード
サミュエル・A・ワード作曲のアメリカ合衆国愛国歌。アメリカン・フットボールの最上位リーグ、ナショナル・フットボール・リーグ優勝決定戦「スーパーボウル」で歌われる。
ブラジル 「想いあふれて」 ジルベルト
ジョアン・ジルベルトの代表曲。ボサノバは1950年頃に誕生したブラジルの国民的音楽で、1958年に「想いあふれて」がリオデジャネイロの若者に人気になり、翌年には爆発的ヒットとなった。

アフリカ大陸の音楽

カルタゴ 「ニカールへの賛美歌」
シリア西岸の古代都市ウガリットで発見された賛美歌。このあたりにはカルタゴを建国したフェニキア人が住んでいた。