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テンプル騎士団

 テンプル騎士団は、十字軍で活躍したキリスト教の組織です。

 第1回十字軍でキリスト教勢力は聖地エルサレムを占領し、エルサレム王国を建国しました。しかし、エルサレムに残る十字軍兵士は少なく、巡礼者はエルサレムを訪れるために危険な道を通らなければなりませんでした。

 そこで生まれたのが「キリストの貧しき騎士」を名乗る、後のテンプル騎士団でした。テンプル騎士団は巡礼者を守ることを使命として、活動しました。騎士団の評価は高まり、エルサレム王国から土地を与えられるようになりました。

 テンプル騎士団はエルサレムの岩のドームに本部を置き、ヨーロッパにも多くの管区を持つようになりました。テンプル騎士たちはヨーロッパでは農業を行い、近東では要塞の建設や戦争に備えた修練を行っていました。

 騎士団は第2回十字軍以降も参加し続けましたが、聖地エルサレムを失い、現地にいた騎士は全滅しました。テンプル騎士団は本部をキプロス島に移して活動を続けました。

 テンプル騎士団は十分の一税を免除されていたり、多くの特権が与えられていました。また、多額の寄付を受け入れ、銀行業務に乗り出し、フランス王家の資産を預かったり、徴税の代行をしたりするようになりました。

 本来の使命から離れた活動を行うテンプル騎士団の評価は下がり、司祭や市民から嫌われるようになっていきました。

 フランスのフィリップ4世は王権の強化を進め、ローマ教皇ボニファティウス8世を異端者として退位を迫り、教皇庁をローマからアヴィニョンに移して影響下に置きました。さらにフランス国内のテンプル騎士を一斉に逮捕し、拷問して火刑に処しました。フィリップ4世の圧力でテンプル騎士団は解散させられ、資産は没収されたのでした。

 

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